アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

    

FROZEN/アナと雪の女王

アメリカ
CGアニメ ミュージカル
2013/11/27 アメリカ公開
2014/3/14 日本公開
上映時間 102分
製作費  $150,000,000 
興行収入 $1,032,002,073
オススメ度 ★★★★★★★
最高8つ星


あらすじ

 あるところにアレンデール王国という国があった
この国の王は近隣国はおろか国民にもほとんど姿を見せないことで有名だった
しかし、それには理由があった
娘の王女エルザを世間の目にさらさないようにするためである
エルザは生まれつき氷の魔法を使うことが出来た
その力が国民に知られないようにするために外部との関係を遮断していたのだ
この外部との遮断はエルザが王位を継承するまで続くことになる

 13年後、成人したエルザの即位式の日についに城を開放する時が来た
新しい女王の即位に街はお祭りムード、即位式のために各国の貴族も王国に来訪してきた
妹のアナも久しぶりに城を解放することに喜んでいる
しかし、即位式の主人公エルザだけは乗り気ではない
魔法の制御が出来ず、国民にバレてしまうのではないかという不安でいっぱいだった
自分に大丈夫だと何度も言い聞かせ即位式に参加したエルザだったが、その不安は的中してしまう
アナと口論をして、感情が昂ぶり魔法を使ってしまったのだ
魔法がバレ、周囲の人々から化け物呼ばわりされたエルザはもうこの国には居られないと悟り、国を出て山に引きこもってしまう
彼女の魔法は凄まじく、山だけではなく王国も雪と氷で閉ざしてしまった
雪で閉ざされた国を救うために、アナはエルザを連れ戻しに雪山に向かうのだった

感想

 最近何かと話題になっているディズニーアニメーションシリーズの作品を鑑賞しました
中々面白かったです
鑑賞するまで分かりませんでしたが、妹アナの冒険がメインなんですね
ストーリーはボチボチでさして強い印象を持ちませんでしたが、個性的かつ可愛らしいキャラクター、アカデミー賞を受賞し大絶賛された劇中歌たちがこの映画の質をかなりのレベルに上げています
ここ最近のディズニーアニメーションの作品はどれも素晴らしいですね
2002年のリロ&スティッチから約10年間微妙な作品ばかりでディズニーピクサーの方に目がいっていましたが、ラプンツェルあたりを皮切りに良作続きです

 劇中歌「LET IT GO」が異常なほど宣伝されているため、鑑賞前は他の楽曲の印象が薄かったですが、鑑賞してみると負けず劣らずの素晴らしい曲がたくさん揃っていました
エルザ役である著名なミュージカル女優、イディナ・メンゼルは本作でも力強い歌声をいかんなく発揮しています

 本作はアンデルセンの作品「雪の女王」を原案としていますが、ほぼオリジナル作品と言っていいほど原作の面影はないらしく、根底にあるメッセージだけが残っている程度のようです
なんでも原作「雪の女王」は内容が暗すぎて、アレンジをしたらこうなったとか…
原作を知らないので分かりませんが…

 上記の通り、歌やキャラクターは素晴らしいですが、正直ストーリーや構成はイマイチだったように感じます
この作品はいわゆるディズニーヒーローがあまり報われず、劇中はお姫様をサポートして大活躍するのですが(映画の大半は2人の冒険)、ラストは蚊帳の外になってしまうのです
物語の主軸は”愛”のようですが、この”愛”がラストにまさかのフェイントをかましてくるのです
ここは原作のとおりで、この映画が伝えたいことのすべてなのでしょうが…
あのオチではそれまでずっと鑑賞していたヒーローの大活躍はただの尺伸ばしだったと感じてしまうわけです
この映画の伝えたいことだけを伝えるよう編集したら30分程度で終わるのではないでしょうか?

 本作にもディズニーヴィランはいるのですが、キャラ立ちが微妙であまり印象に残らず、小物臭が半端ではありません
さらにはヒーローとヴィランが対峙することがほとんどなく、これまた小物臭に拍車をかけています
彼もまた悪役的に報われない存在です…
本作は基本的に男キャラの立ち位置がイマイチなので、男の子には受けが悪いかもしれませんね…

 今までと一線を画すストーリーと言えば聞こえはいいのですが、それが王道的ストーリー構成より良いものかと言えば、個人的に良いとは言えないです
しかし、そのイマイチなストーリーを差し引いても歌、キャラクター(主に女の子と人以外)は素晴らしく、ディズニー恒例の何度でも観たくなってしまう魅力があります