jack ジャック


   JACK / ジャック




アメリカ
コメディ ドラマ
1996/8/9 アメリカ公開
1997/3/1 日本公開
上映時間 113分
製作費   $45,000,000 
興行収入 $58,620,973
オススメ度 ★★★★★★★★   最高8つ星



「大人になっても生きていたい」



ジャックを鑑賞

 今年で10歳になるジャックはイタズラ好きなどこにでもいるような少年だ
ただひとつ、普通の子供とは違うところがある
見た目が中年のおじさんなのだ
ジャックは特殊な体質で一般的な人間の4倍もの早さで成長し続けている
つまり、10歳のジャックは肉体的には40歳になっているのだ
ジャックの両親は彼を大切に育てているが、家の中でしか遊ばせず、家庭教師を付け、学校にも通わせていない
学校に通わせたら、ジャックを不思議がった子供たちにいじめられてしまうと考えてのことだった
だが、ジャックは学校に通い、同い年の子供たちと勉強し、遊びたいと思っている
ジャックの意思を知った両親は家庭教師の説得もあり、ジャックを学校に通わせることにするのだった

 「ゴッドファーザー」のフランシス・フォード・コッポラが監督を務める、ロビン・ウィリアムス主演の見た目は大人、心は子供のジャックがみんなとの違いに葛藤しながらも成長していく感動系コメディ映画です

 実はこの作品は僕が10年近く探し続け、つい最近見付けた映画なんです
おそらく、僕が6〜7歳くらいの時にディズニーの「アラジン 盗賊王の伝説」をレンタルして観た時に、作品予告に入っていたと記憶しています
その予告が僕の頭の中に異常に残っていたのですが、タイトルや内容はすべて忘れ、年を取るのが早い子供が主人公という記憶しか残ってなかったので、今の今まで見付けるのに時間がかかってしまいました
しかし、見付けたのはいいのですが、はたして十数年前に観たがっていた作品を今観て面白いのか?
過度に膨らんだ期待に耐えうる作品なのか?
今まで見つからない=有名じゃない=ツマラナイのではないか?などなど不安も少々ありました
少しだけ心配しながらも、いざ鑑賞してみると…
すごく良かったです…
面白かったというより、すごく良い映画でした…
僕の期待は間違っていなかったと1人で喜んでました

 鑑賞後に知ったのですが、この作品、公開当時は見た目は大人、中身は子供という設定からトム・ハンクスの名作「ビッグ」と比較され、脚本がショボイと酷評されたそうです
早老症の少年という悲劇的なキャラクターをロビン・ウィリアムスにより、コメディチックな仕上がりとなった本作は軒並み不評だったようです
個人的には「ビッグ」とどう考えても比べるものではないと思うのですが・・・
評価が低くとも、作品のクオリティはかなり高いと思います
ロボットを演じた「アンドリュー」といい、ロビン・ウィリアムスの卓越したマイムや表現力は何なのでしょうか?
劇中の彼は、ホントに子供に見えてきます

 この映画にお涙ちょうだいな演出は存在しません  コメディ色の強い作品です
しかし、人より短い人生を歩むことが運命づけられたジャックの今を大切に生き、必死に輝こうとする姿は鑑賞者を自然と感動へ誘います
ただ長生きすることが大切なことじゃない  人生をどのように生き、どのように輝かせるか  この映画にはそんなメッセージがあります

 ”人は見かけじゃない”
この言葉を主題にした映画はたくさんあると思います
でも、この作品ほど上手く、素晴らしく表現できている作品は無いのではないでしょうか?
子供たちがジャックに投げかける悪意なきキビシイ言葉
しかし、彼を知り次第に友達となり、 仲間と迎え入れる
物語終盤、気付けばジャックが中心となっている子供たちを観て、心がほっこりしました

 一方、劇中の大人たちはジャックを見かけでしか判断しません(当たり前っちゃ当たり前ですが…)
「人は見かけじゃない」という言葉、大人が子供に教えていくはずのことを、みんな大人になってしまうと忘れたり、体現出来なくなってしまう
そんなことも感じさせてくれました

 様々な教訓がこの映画には入っていると思います
ある程度大人になってから観たことはかえって良かったように感じます
子供の時に観たら、違う印象を持っていたかもしれません
オススメの作品です

 ちなみにロック歌手ブライアン・アダムスが歌う主題歌「スター」が個人的にかなりの名曲で、この映画によくマッチしています

 さらについでに、意外な人として、家庭教師役に伝説の黒人コメディアン、ビル・コスビーが出演しています

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初めて見た…




※管理人が独断と偏見で書いたものです。作品内容、本質が著しく違う恐れがありますがご了承くださいm(_ _)m







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