ハム映画 Larry Crowne 幸せの教室


Larry Crowne / 幸せの教室


幸せの教室 [DVD]

アメリカ
コメディ 
2011/7/11 アメリカ公開
2012/5/11 日本公開
上映時間 99分
製作費   $30,000,000 
興行収入 $52,408,245
オススメ度 ★★★★★   最高8つ星



「何したいんだ?」



幸せの教室を鑑賞

 海軍にコックとして20年勤めていたラリー 退役後には地元のスーパーで正社員として働いており、その熱心な仕事ぶりから優秀社員として何度も表彰されている。そんな真面目な彼がある日突然会社からクビを宣告されてしまった。
クビになった理由は「学歴がないから」ただそれだけ… 大卒ではないラリーはこれ以上社内での昇進が見込めず、足切りされてしまったのだ。

 落ち込むもお金に余裕の無い彼はすぐに新しい職探しを始めるが目立ったスキルも持たない彼の再就職先は不景気も手伝い中々決まらず、ついには行き詰まってしまう。そんな中、隣人からあるアドバイスを受ける。
「学が無いとクビになったなら、学校で勉強し直してみてはどうか?」と…
かくしてラリーは再就職のために大学に入学し、少し遅めの学生生活を始めるのだった。

 トム・ハンクスが脚本、監督、主演と色々やっていますが、素直な感想 まあまあ面白い… 波風もなくゆっくり物語は進んでいきます。 面白いですが、最近の映画としてはちょっとアラが目立ちますね… 鑑賞者を納得させる要素・解説が所々抜けています。

 気になったのは以下のとおり

・ラリーはバツイチだが劇中あんま関係ない
というか元奥さん自体も出てきません。子供はいないということなのかもしれませんね…

・ラリーは大学で経済学とスピーチを専攻しているが、劇中あんま役に立ってない
役立ったのはテイノー先生(ジュリア・ロバーツ)と出会えたこと、身の回りの金銭面に強くなったことくらい…

・干支がふたまわりほど違う中年男性が入学して、若者とすんなり溶け込む… ちょっと無理があるような…

・そもそもリストラ、借金、バツイチでなぜこんなにも明るく、余裕なのか?

・もう1人のリストラされたおっさんの存在
ラリーとは違い大卒だった同僚もリストラされピザ屋で働いているところを物語終盤ラリーに発見されてしまいます。 彼の登場は下手したら物語の主旨そのものがブレるのではないか?

・映画自体が大学半期で終わり、ラリーは卒業しない

 色々ありますが、この中でも最後の2つが個人的に大問題… リストラおっさんと映画のオチです
おっさんの存在は一見すると学があってもリストラされる人はされるという説明になり、学がすべてではないというメッセージとも捉えられます 
しかし、これでは、じゃあラリーが一生懸命勉強する意味は?となってきてしまうわけですね 
学より大切なものを見つけたぜ!!っていうことが主題なら別に構いませんが、それは青春学園モノの映画で言えることで、三重苦のラリーにはちょっとムチャがあるなと感じます 
この映画は学を付けるために大学に入学するっていう話なんだから… ちょっと意味が分かりませんね… 何がしたかったんだろう…

 そして、最後の大問題… この映画のラストです。もうネタバレですが、書くしかありません。
前述のとおり、この映画は大学半期で終わります …あれっ!?仕事は!?再就職は!?となりますね
どうやら基本的にこの映画は鑑賞者のご想像にお任せしますのスタンスを取っている映画のようです

 こういう作品は最近珍しいのではないのでしょうか?つじつまが合わないというか、そんな上手くいくわけないだろうと思わせてくれる映画は... 最近の映画はしっかりしたメッセージ性がないと受け入れられないような気がしますしね
面白い映画ですが、時代が四半世紀くらい前だったら、もっと話題になってたかもな?って思う映画です




※管理人が独断と偏見で書いたものです。作品内容、本質が著しく違う恐れがありますがご了承くださいm(_ _)m







映画一覧へ

ホーム画面へ