感想
クレヨンしんちゃんの映画第4作目です。
不思議なテーマパークを舞台にした本作はクレしん映画でも高い人気を誇り、初期の名作でもあります。
全体的にホラー感が強く、緊張感のある作品になっており、敵キャラ「ス・ノーマン・パー」のしんのすけへの接触方法、ひろしとみさえのすり替えなどはなんともホラーちっくで少々身震いがします。(僕が子供の時は怖くて観れませんでした)
その代わり、ギャグは勢いがあり非常に面白く、観ていて重苦しい雰囲気を感じることはなく楽しんで観ることが出来ます。
第2作目のブリブリ王国の秘宝にはぶりぶり魔人というキャラクターが出てきますが、しんのすけが考えたヒーローぶりぶりざえもんが初登場するのはこのヘンダーランドの大冒険であり、原作通りのしょうもないキャラクターになっています。
また、クレしん映画で使用されることがある、急に画風が変わり鑑賞者の笑いを誘うシーンも本作で初めて取り入れられており、終盤のハードボイルドなババ抜きは劇中曲とあいまってなんともシュールな空気感を醸し出しています。
本作の少々暗い空気感は好き嫌いが分かれると思いますが、ストーリー構成、ギャグの面白さなどはクレしん映画でも有数の面白さを誇る作品だと思います。
ちなみに本作の特報や宣伝ポスターに登場している映画キャラクター達は完成版とはずいぶん違う姿をしています。これは初期デザインを原作者である臼井義人さん自らがデザインしたためであるとされ、少しずつ変更していった結果、映画で登場するデザインになったと考えられます。